更新日時:2022/2/15
IT業界への転職を考えている者です。
未経験からのエンジニア転職になりますが、sesに転職した場合、将来性はありますか?
sesは良くないという情報が散見されますので、気になりました。
今回は、上記の疑問にお答えする記事になります。
この記事を書いている僕は、
✅現在エンジニアで、約5年以上勤務
✅実務でのプログラミング歴は約3年以上
✅プログラミング以外でも、インフラ、上流工程など経験
✅sesとして客先常駐
上記です。
そして当ブログでは、プログラミングスクールの体験談や、プログラミングに関する記事を80記事ほど書いています。
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上記の通り、僕はITエンジニアですし、業界についてはある程度詳しいです。
エンジニア転職を考えているあなたへ。
転職の中でも、特に業界を変える場合は凄く勇気がいるので、慎重になるのは当然ですよね?
その中からエンジニアを目指すと決めたものの、どうやらsesという働き方があって調べてみると、
・ses 闇
・ses ブラック
・ses やめとけ
などなど。
検索キーワードに、sesに対する、印象の悪いフレーズが散見されますね。
では、本当にsesは将来性はあるのか?sesは良くないのか?について、sesとしては約4年以上働いている僕が解説していきますね。
結論から言いますと、
・ses事業は、将来性がある
・でもsesだと、エンジニアとしての将来が、会社によって左右される可能性がある
です。
本記事を読むことで
・sesとは?その働き方
・ses事業に将来性がある理由
・sesとして働くメリット
・sesで、エンジニアの将来が左右される要因
上記がお分かり頂けますので、どうか最後までお付き合い願います🙇♂️
【目次】
sesとは?【働き方を解説します】
そもそも、sesという事業形態について知りたいです。
そんなあなたのために、sesについてざっくりですが説明しますね。
sesとは、
システム・エンジニアリング・サービスの略。
自社からお客さんに技術力を提供する契約形態の一種です。
(自社とはあなたが内定をもらった企業、技術力とはITの知識をもった人材つまり、あなたです)
そして、sesは別の言い方をすると、「業務委託」や「準委任契約」とも呼びますね。
ちなみにですが何故、sesという契約形態が生まれたのかと言いますと、
例えば、お客さんがプロジェクトを新しく立ち上げたとします。
ですが
自社の社員だけじゃ上手く仕事が回らないよ。
他のプロジェクトだってあるし・・・。
といった問題を抱える企業が少なからず存在します。
って時にses事業を展開する企業が、
弊社の人材を提供致しますが、いかがでしょうか?
月〜万円で提供致します。
という感じで、生まれたのがsesという業務形態です。
また、sesという業務形態は企業にとって、
・時間単位でお金がもらえる(成果報酬ではないので、仕事をやり切る必要がない)
・社員を育てる必要がない(客先に出向いているから)
と言った理由から、sesは「美味しいビジネス」でもあるようですね。
その為なのか、日本では多くのIT企業がsesをやっている、そんな感じです。
とりあえず、sesとは
自社勤務ではなく、客先で作業する契約形態のこと
上記内容だけでも把握しておけば問題ないかと思います。
それでは改めて、僕が最初に話した
・ses事業は、将来性がある
・でもsesだと、エンジニアとしての将来が、会社によって左右される可能性がある
上記の根拠を話していきます。
まずは、ses事業に将来性がある理由からです。
ses事業に将来性がある理由とは?
理由は3つあります。
理由1:ITエンジニアの人材不足
理由2:儲けが良い
理由3:社員を育てる必要ない
上記3つです。
ses事業に将来性がある理由1:ITエンジニアの人材不足
上記画像はIT人材の不足に関する予測データです。
画像からお分かりかもですが、
2030年には、IT産業で必要な人材が約59万人不足する
と言う事が判明しています。
さらにIT需要は今後も増えていきますから、この人材不足数もさらに膨らむ予感です。
なのでses関係なく、ITエンジニアに転職する事自体に将来性がありますね。
ses事業に将来性がある理由2:儲けが良い
sesとは?【働き方を解説します】の所で解説したとおり、sesの会社はただ、社員を客先に送るだけです(笑)
あとは、客先常駐している社員が仕事をし、客先からお金をもらい、最後に社員に還元するというスタンスです。
つまり社員を客先に送れば、それだけで会社の利益になります。
なので、経営者からすると「おいしいビジネスでもある」らしいです(笑)
ses事業に将来性がある理由3:社員を育てる必要がない
おいしいビジネスである理由の一つでもありますね。
社員を客先に送ってしまえば、あとは客先に任せるという感じです。
なので、ses事業の会社が社員を育てる必要ないため、社員へのコストは少ないはずです。
もしit関連企業を立ち上げたら、ses事業をやらない手はないですね(笑)
そうです、itのスタートアップ企業はsesメインの会社が多いです。
上記3つの理由から、sesは今後もなくならないというのが僕の結論です。
itエンジニアがsesで働くメリットはあるのか?
とりあえず、sesが会社にとってメリットがあるのは分かりました。
でも、エンジニアにはメリットってないの?
こんな疑問もありそうなので、お答えします。
メリットは次の通りです。
・it初心者が就職しやすい
・色んな客先で働くことがあるので、交流関係が広がる
・様々な経験が積めるので、付加価値のスキルがつく
・今の現場が嫌なら、場所を変えてもらうだけ(自社開発だと出来ません)
僕の経験を交えて、メリットは上記4点ですね。
特にit初心者にとって、「就職しやすい」というメリットは大きいのではないでしょうか。
と言うのも、会社側は客先を探すという事だけなので、初心者歓迎のses会社は多いようですね。
かと言って・・・、
sesは会社によって、あなたのエンジニアとしての将来が左右される可能性あり
です。
以下が、エンジニアとしての将来が左右され得る要因です。
・一人での客先常駐
・客先を適当に決められる
・現場が頻繁に変わる
・客先が決まるまで待機
順番に解説していきますね。
エンジニアとしての将来が左右され得る要因①:【違法】一人での客先常駐
【参考記事】
僕は上記記事も書きましたが、sesとして客先に一人常駐させられることがあります。
一見「普通じゃん?」と思うかもですが、実は違法です。
sesでの業務は本来、同じ会社の管理責任者から指示を仰いで作業するのが普通です。
ですから客先には、管理責任者を含めて最低2名は常駐しないといけません。
しかしながら、ここら辺は結構アバウトでして一人で客先常駐させているという会社が多いです。
僕が今勤めている会社も、僕一人で客先常駐しています。
そして、他の社員も一人で常駐している事もあってか、sesは一人での客先常駐が普通だと思ってしまいます。
また他にも客先に一人常駐することで、
①精神的に辛い
②高いスキルが求められる
③マネジメント能力が身につかない
など、こういったデメリットもあります。
エンジニアとしての将来が左右され得る要因②:客先を適当に決められる
基本的に、営業が決めた現場に行くのがほとんどです。
これはヒドい場合がありまして、客先の穴埋め要員として、自分の希望ではない仕事をさせられる可能性があることです。
IT業界未経験の人なら、「別に未経験だし仕方ないか」と思いがちですよね。
しかし他にも、ITとは関係ない仕事をさせられる可能性だってあります。(エンジニアなのに電話対応・書類整理など)
もし、ある程度経験を積んでいるエンジニアでしたら、さすがに雑務みたいな仕事はさせないでしょう。
しかし、経験のない仕事の現場に配属させられることがありますよ。
エンジニアを客先に配属させる営業側としても、お客さん(顧客)を増やしたい理由だと思いますが、「この人なら何とかやってくれるだろう」と思っているかもです。
ただIT未経験の人に関しては、
営業の裁量次第で、スキルの身につかない仕事をさせられる
十分頭に入れた方が良いですね。
エンジニアとしての将来が左右され得る要因③:現場が頻繁に変わる
基本的には、現場(客先)との契約に常駐期間が設けられています。(当たり前ですよね)
そして勿論、現場の期待に沿った働きをしないと契約終了になってしまいます。
こうなるとまた、営業がその社員の次の現場を探すということになります。
恐らく同じ会社の社員が複数いる現場でしたら新人であっても、すぐに契約終了とはならないでしょう。(新人は大抵、同じ会社の社員のチームに配属される為)
しかし、ある程度経験を積んだエンジニアや一人で客先常駐させられている新人だと、お客の期待に沿わない場合は契約終了となるケースが多いです。
そもそも契約期間が1~2ヶ月というケースだってあります。
短期間でスキルなんて身につかないですから、こんな条件で常駐なんてしたくありませんよね?
さらに自社都合で急遽、現場を変えられるなんて事もありますよ。
現場がコロコロ変わることで、
・人間関係がリセットされる
・スキルが身につきにくい
と言ったデメリットがあります。
エンジニアとしての将来が左右され得る要因④:客先が決まるまで待機
これは実際に僕が体験した話です。
去年の6月に入社した会社でしたが、6月はずっと家で待機訓練をしていました。(営業が現場を探していた為)
会社の指示通り、動画学習しつつ学んだことをレポートに書くという1ヶ月でした。
幸いにも僕は現場が決まり、7月から1ヶ月だけでしたが仕事をすることが出来ました。
しかし僕と同じタイミングで入社した人は、現場が決まらずに約2ヶ月以上、ずっと家で待機という状態でした。
(コロナ禍だったので、市場が逆転したという理由がありますけどね。)
この待機期間は、
・給料が減額
・スキルが身につかない
・ずっと決まらなければ、解雇の可能性あり
こんな感じで、不安な期間を過ごす事があります。
特に自社で、製品開発や受託開発をやっていない会社でしたら、現場が決まるまで恐らく「待機」ですね。
【最後に】ITエンジニアを目指すあなたへ
sesの将来性について書きましたが、後味が悪く、記事の流れ的には
うわ・・・、やっぱりsesには行きたくないな・・・
恐らく印象が悪くなってしまったかも知れません。
でももし、あなたがsesとして働くことになった場合、「sesは修行の場である」と考えて働くことをオススメします。
itエンジニアとして、まずはsesでスキルを磨く。
そして、3~5年後ぐらいに更に給料が良い&あなたの夢見るポジションを目指せそうな会社に転職するプランもありますよ。
例えば、
sesとして3年間プログラミングスキルを磨く
→その後自社開発や受託をやっている大企業へ転職
というプランも良いんじゃないですかね。
出来ないと思いますか?
いえ、出来ますよ。
スキルさえつけば食うに困らなくなるのが、ITエンジニアの魅力でもあります。
僕もITエンジニアとして、実は4回転職していますが、特に転職活動で苦しむことなく転職できています。
これもスキルがあったからこそです。
ですので、まずはsesで働くという事も視野に入れても良いと思いますが、いかがでしょうか。
ただ、どういった現場で働かされるかはその会社次第ですね。
そして、未経験の方ならちゃんと転職サービス&エージェントを利用して、転職活動するのを忘れないでくださいね。
記事は以上になります、ありがとうございました。