こんにちは。当ページにアクセスしてくださり、ありがとうございます。
本の紹介記事です。タイトルは、
『新世界』
著者名:西野亮廣(にしの あきひろ)さん(漫才コンビ「キングコング」)
出版社:株式会社KADOKAWA
分類:ビジネス
それでは、紹介していきます。
【目次】
1.著者の紹介
著者の西野亮廣さんは、お笑いタレントであり、他にも絵本作家、実業家でもあります。
そして、ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、「西野亮廣エンタメ研究所」と呼ばれるオンラインサロンのオーナーも務めていらっしゃる方です。
なんと言ってもそのサロンは、「国内最大級」と呼ばれています。
「オンラインサロン」の意味が分からない方は、後ほど説明させて頂きますね。
現在、様々な事に取り組むチャレンジ精神旺盛な西野さんではありますが、これまでの道のりは平坦ではなかったそうです。
高校卒業と同時に大阪へ一人暮らしを始めましたが、もちろんその時は芸人として無名でしたので、漫才のネタ作りに必死でした。
先輩から呑みに誘われても断って、真っ直ぐ家に帰ってネタ作りに徹するという程です。
上下関係が厳しいと言われる、お笑いの世界。
やはり周りからノリが悪いとか思われ、ついに尊敬する先輩からも「イタイ」とも言われたそうですね。
しかしそれでも努力を続けた結果、漫画のような流れで、コンクールやコンテストで賞を総ナメすることが出来ました。
それでも満足しなかった西野さんは、引き受けた仕事をガムシャラに取り組みます。
その為、睡眠時間は1〜2時間が当たり前だったそうですね。
ここでも努力の成果が出て、様々な番組に出演し、やがて「売れっ子芸人」と呼ばれるまでになります。
それでも「昨日まで高校生」だったコンビ。
色々な番組に出演したものの、右も左も分からない状態の上、先輩のようにネタのストックがなかったので、やがて精神的に追い込まれる日々がやってくるようになりました。
西野さんの相方・梶原さんは、頭に10円ハゲをいっぱい作り、ついには失踪。
キングコングが活動休止になってしまったほどでした。
それでも、漫才をやりたい西野さんは先輩のネタを研究しながら辛抱強く、梶原さんを待ち続けたそうです。
そして無事活動を再開でき、さらに「超」がつくほどの「売れっ子芸人」にまで上り詰めることが出来ました。
しかしそれでも、なぜか納得できずにいた西野さん。
今度は、その理由を探し始めます。
結果、先輩方が敷いたレールの上を走っているからだと気づき、自分で新たなレールを敷いてやろうと決意したのです。
日本では、新しいことを始めると必ず誰かが叩きに来ますよね?
特に何もできない人間がです。
西野さんなんて有名ですから、視聴者から様々な罵声が届いたそうですね。
それでも負けじと努力し続けた結果、先ほど紹介した「西野亮廣エンタメ研究所」は国内最大、本を書いてはベストセラーです。
このように、西野さんの経験から導き出した「お金」と「信用」の関係、そしてこれからどう生きるかの具体的戦略。
その考えを、「新世界」で述べています。
2.【信用】を稼ぐ時代へ
この本では、お金の話がたくさん登場します。
んじゃあ、この「信用」って何だろう?
とか思う人もいそうですが、実は「お金」と「信用」は密接な関係なのです。
という話を、西野さんの後輩とスタッフにあった出来事を例にして書いています。
こちらはすごく具体的でしたので、「お金」と「信用」の関係は読んでいて、納得できました。
まさに今の時代だからこそ、上記の事が出来るんだとこの時代の凄さを改めて感じた次第です。
極論、
お金がなくても、新しい事ができる
そのような事も教えてくれます。
しかし、誰かに「信用」されてこそです。
仕事でも「信用」は大事かと思います。
「信用」されるから、上司から次の仕事も任せられるし、お客さんもやって来るのです。
もし「信用」されていなかったら?
もうお分かりかと思います。
この本で「信頼」の大切さ、そしてこの時代に沿った活かし方。
新しい事を始めたいけど、お金がない!
そんな悩みを持つ人を励まし応援する、そんな本です。
3.「払って働く」というお金の使い方
皆さん、「クラウドファンディング」をご存知でしょうか。
不特定多数の人が通常インターネットを経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。
(wikipedia)
上記の通りですが、西野さんはこのように表現しています。
クラウドファンディングとは、信用を換金する装置
ここで、「信用」というワードが登場していますね。
例えば、友達からお金を借りたとします。
その時、友達は「この人なら返してくれるだろう」と、「信用」しているからお金を貸すのです。
「クラウドファンディング」はその延長線上で不特定多数の人から活動費を募ります。
しかし、これも「お金を借りる」訳ですから、何か形にして返さないといけないですよね。
お金を募った人は、貸してくれた多数の人へ、期待以上の事をやり遂げて返すのが、クラウドファンディングであるとも呼べます。
そして成功出来たなら、お金を募った人への「信用」が高まっていくのです。
上記のように、クラウドファンディングを例にして、「信用」の大切さを主張しています。
「こんなに良いシステムがあるなら、一度成功してしまえば、どんどん使えるかも!」と普通の人は思うかもですが、西野さんは違いました。
「これを繰り返すと、いずれ飽きられる」と思い、次に出会ったのが「オンラインサロン」でした。
ここで「オンラインサロン」なのですが、
簡単に言ってしまえば好きな人、好きなことにお金を払って集まる有料ファンクラブのようなものです。
上記になります。
最近このようなサロンは他にも運営されており、中でも「西野亮廣エンタメ研究所」は国内最大で、会員は1万2千人です。(2018年10月の時です。)
現在(2020年1月)でしたら、さらに増えているのではないでしょうか。
上記からお分かり頂けるかと思いますが、「お金を貯金」よりも「お金の使い方」に重きをおく時代が到来したのです。
お金を浪費→✖︎
お金を貯金→○
お金を面白そうな事に使う→◎
上のような認識ですね。
そして西野さん曰く、サロンに参加しているメンバーは皆、お金を出してまで参加しているので、積極的かつ前向きだから、仕事のスピードとクオリティは半端ないそうです。
打ち合わせでは、話がノリにノッて楽しい時は、気づけば朝4時までやった事もあるほどですから、皆さんそこまでして「好きな事が出来る、充実した人生」を送りたいという事です。
そしてここでも皆さん、「信用」を稼いでいるわけですね。
次もし、自分にやりたい事が出来た時に、皆の力を借りたいからではないでしょうか。
このように「信用」があるだけでも、人を巻き込んで楽しい事が出来てしまう。
そんな可能性を秘めている事を「クラウドファンディング」、「オンラインサロン」を例にして教えてくれました。
これから新しいビジネスを始めたい人は、その前に是非ご一読頂きたい本だと感じました。
「何を買う?」よりも「誰から買うか?」(箱)
その重要性を学べるのではと思います。
拙い文章ですが、書評は以上となります。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。